どうも、Soranekoです。
新しいパソコンを選ぶとき、いつも私の心に引っかかるのは「小ささと力強さを両立できるかどうか」という点でした。
大きなタワー型のデスクトップは確かにパワフルで拡張性も十分ですが、机の上を占領し、ファンの音が気になることもしばしばです。
ノートパソコンは持ち運びには便利ですが、長時間の作業では熱や性能の限界に悩まされることもあります。
そんな中で目に留まったのが、GMKtecのAI Mini PC「EVO-X1」でした。
名前にAIと冠されているのも印象的で、時代の流れを象徴しているように思えます。
しかも心臓部にはAMD Ryzen AI 9 HX-370という最新世代の12コア24スレッドCPUが収まっており、最大クロックは5.1GHz。
これだけの性能を、わずか手のひらに乗るサイズの筐体に収めているという事実に、最初は驚きを隠せませんでした。
私が惹かれたのは単なる数字の羅列ではなく、その数字が自分の生活の中でどう生きてくるのかを想像した瞬間でした。
32GBのLPDDR5Xメモリが7500MHzという高速で動作するなら、写真編集も動画のレンダリングも待ち時間を大幅に減らせるかもしれない。
1TBのPCIe 4.0 SSDがあれば、大量の素材データを保存してもまだ余裕が残るだろう。
しかも、この小さな筐体が3画面同時に8K出力に対応していると知ったとき、仕事用に広いデスクトップを展開しながら、プライベートでは高精細な映画を存分に楽しむという未来がすぐに思い描けました。
さらに背面に並ぶ端子を眺めながら、デュアル2.5Gbps LANでNASと超高速にやり取りし、USB4やOculinkポートで外部GPUや周辺機器を自在につなげる様子を想像すると、まるで小型の本格ワークステーションのような頼もしさを感じます。
最初に実物を手に取ったとき、金属的な質感を纏ったその筐体は驚くほどコンパクトで、まるで上質なオーディオ機器を手にしているような感覚がありました。
机の端にそっと置くだけで、生活の風景が一段と洗練されていく。
そんな予感とともに、EVO-X1との新しい日々が始まりました。
では、ここからは簡単に商品レビューに入っていきたいと思います。
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GMKtec AI Mini PC EVO-X1
レビュー良かった点
実際に使い始めてまず感じたのは、その静かさでした。
電源を入れ、Windows 11 Proが立ち上がる間に耳を澄ませても、わずかな風の流れを感じる程度で、図書館にいるかのような落ち着きが保たれます。
もちろん、高負荷をかければファンの回転音は大きくなりますが、それでも耳障りな甲高い音ではなく、低く穏やかな風切り音に留まってくれるのがありがたい点でした。
普段の作業中に余計な雑音に邪魔されないことが、こんなにも快適さをもたらすのかと改めて実感しました。
CPU性能については、動画編集ソフトを立ち上げた瞬間にその力強さが伝わってきます。
4K映像のタイムラインを並べても、再生が途切れない。
従来のPCではレンダリング中に待ち時間が生じ、別の作業をして気を紛らわせるのが常でしたが、このマシンでは進行バーが滑らかに進み、作業のテンポが心地よく保たれるのです。
AI機能を活用するアプリケーションでは、そのNPUの存在が頼もしく感じられました。
写真の自動補正やノイズリダクションの処理が、従来よりも驚くほど短時間で完了するのを目の当たりにすると、AIという言葉が単なる流行語ではなく、実際に作業効率を変える現実的な技術であると実感します。
32GBのメモリは余裕が大きく、複数のアプリケーションを開いてももたつきは見られません。
ブラウザで数十のタブを展開しつつ、動画編集を行い、さらにバックグラウンドでクラウドへの同期を走らせても、動作は滑らかで安定していました。
これだけの環境が小さな箱に凝縮されていることが、日常の中で何度も驚きを与えてくれます。
また、グラフィックス性能も想像以上でした。
Radeon 890Mは統合GPUでありながら、フルHD解像度であれば多くのゲームを快適に動かす力を持ち、軽量なタイトルなら高解像度でも十分に楽しめます。
普段は仕事用に多画面を広げ、夜にはそのまま軽いゲームでリラックスする。
そんな二面性を自然に切り替えられるのは、このマシンの大きな魅力でした。
接続性についても安心感がありました。
デュアル2.5Gbps LANを用いると、NASから大容量ファイルをコピーする際に従来のギガビット環境との差を明確に感じられます。
数十GBの動画素材が、まるで小さな音楽ファイルのような感覚で移動していくのは爽快そのものです。
さらにUSB4やOculinkを活用すれば、外部GPUボックスを繋いでパワーアップさせることも可能で、将来的な拡張性が確保されている点は安心につながります。
こうした数々の場面で、EVO-X1は単なる「小型PC」ではなく、日常を豊かにする伴侶のように感じられました。
レビュー気になった点
もちろん、完璧な機械というものは存在せず、EVO-X1にも気になる部分はいくつかありました。
最も強く感じたのは、メモリがオンボード実装で拡張できない点です。
32GBという容量は現時点では十分すぎるほどであり、ほとんどの用途で不足を感じることはありません。
しかし、数年先の未来を見据えると、AI処理や高解像度動画編集の要求はさらに高まる可能性があります。
そのときにメモリを増設できない制約は、少し不安の種となるでしょう。
また、冷却性能についても考えさせられる点がありました。
通常の作業では静音で快適ですが、ゲームや動画レンダリングなどCPUとGPUの両方に負荷をかけると、筐体全体がほんのり温かさを帯びてきます。
熱をしっかり逃がすためにファンが勢いを増し、その音が静かな夜には意外と耳に届きやすく感じられるのです。
音そのものは不快ではないものの、完全な無音を求める環境では少し気になることがあるかもしれません。
ストレージに関しても、標準搭載の1TB SSDは大容量で十分なのですが、プロジェクトを積み重ねるうちに容量を圧迫していくのは避けられません。
幸い、M.2スロットが2基あるため増設は可能ですが、小型筐体ゆえに熱対策を考慮しなければならず、安易に大容量SSDを追加すると内部温度が高まるリスクがあります。
このあたりは拡張時に工夫が必要だと感じました。
さらに気になったのは、保証期間が1年と比較的短いことです。
高性能かつ先進的な部品を凝縮しているだけに、長期運用での耐久性は気になるところ。
小型設計ゆえに修理や部品交換の自由度も限られており、もう少し長い保証があれば安心感が増すだろうと思いました。
また、統合GPUのRadeon 890Mは素晴らしい性能を発揮しますが、最新の重量級ゲームを最高画質で滑らかに動かすことは難しい場面もあります。
あくまでライトなゲーミングやクリエイティブ用途が中心であり、本格的なゲーミングPCの代替にはならない点は理解しておくべきでしょう。
AI処理についても同様で、NPUの性能は確かに体感できるものの、対応ソフトウェアはまだ限られており、その恩恵をフルに受けられる場面は少ないのが現状です。
今後のソフト側の進化に期待したいところですが、現時点では宝の持ち腐れと感じる場面も正直ありました。
こうした点を総合すると、EVO-X1は日常に驚きをもたらす優れたマシンでありつつも、未来の拡張性や保証体制に関しては改善の余地を残していると感じました。
まとめ
GMKtecのAI Mini PC「EVO-X1」と過ごした時間は、私にとって小さな筐体が大きな可能性を秘めていることを教えてくれるものでした。
12コア24スレッドのRyzen AI 9 HX-370がもたらす圧倒的な処理性能は、作業のリズムを大きく変えてくれます。
動画編集でも、写真加工でも、あるいは日常的なブラウジングやドキュメント作成でも、待ち時間に邪魔されることなく自分のペースで作業が進められる。
その心地よさは、日々の積み重ねの中で確かな満足感を生みました。
静音性に優れた冷却設計は、仕事中の集中力を支え、AI処理機能は新しい時代を感じさせてくれます。
コンパクトでありながら豊富なポートを備え、3画面8K出力や高速ネットワーク接続に対応している点も、生活の幅を広げてくれる存在でした。
一方で、メモリが固定で拡張できないこと、冷却時の騒音が気になる場合があること、保証期間が短いことなど、いくつかの課題も感じられます。
ですが、それらは致命的な欠点というより、このサイズにこれほどの性能を詰め込んだことの裏返しとも言えるものでした。
私はこの製品を選んだことで、机の上がすっきりと整い、作業環境が一段と洗練されました。
そして、未来の技術が小さな箱に収まっているという事実に胸を躍らせることができました。
総じて、EVO-X1はパワフルで美しい日常を求める人にとって、大きな満足を与えてくれる存在だと感じます。
再び購入するかと問われれば、迷いなく「はい」と答えるでしょうし、同じように小ささと性能を両立させたいと願う方に心からおすすめできる一台です。
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皆様の生活が少しでも豊かになりますように。
では、また次回の更新でお会いしましょう。