どうも、Soranekoです。
初めてこのペンタブレットに触れたとき、有機ELの画面が放つ深い黒と鮮やかな色彩の対比に目を奪われました。
光が滲むように滑らかで、まるでキャンバスの奥に光が宿っているかのような不思議な質感を感じました。
4K解像度という数字だけでは表しきれないほどの緻密さがあり、拡大しても線の粒が見えないほど自然な表示が印象的でした。
最初は少し緊張しながら電源を入れ、ペンを握ると、その筆先の軽さに少し驚きました。
X3 Proペンの書き心地は、金属的な硬さではなく、指先にそっと吸い付くような感触で、筆圧の変化にすぐ反応してくれるのが心地よく感じました。
描き始めてすぐに、紙の上をなぞるような錯覚があり、液晶ペン特有の“浮いた感覚”が少ないことに安心しました。
マルチタッチの反応も自然で、指先でキャンバスを回転させたり、拡大縮小したりする動作が直感的に行えました。
タッチパネルの精度が高いため、描いている最中に誤作動するようなこともほとんどなく、制作への集中を邪魔しない穏やかさがありました。
色の再現性についても、OLED特有の深みがあり、光と影の境界が滑らかで、塗り重ねた色がまるで混ざり合うように見えるのが魅力的でした。
特に暖色系の表現が柔らかく、肌のトーンや夕暮れの光のグラデーションが自然に映し出される瞬間には、少し感動を覚えました。
これまでの液晶型ペンタブレットと違い、目に映る映像が柔らかい光で包まれているように感じ、長時間の作業でも目の疲れが軽減されているようでした。
全体として、触れるたびに静けさを感じるような機器で、道具というよりも、創作を支える「場所」として手元にあるような存在に思えました。
では、ここからは簡単に商品レビューに入っていきたいと思います。
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XPPen Artist Ultra 16 OLED 4K 有機EL ペンタブレット
XPPen Artist Ultra 16 OLED 4K 有機EL ペンタブレット
レビュー良かった点
まず印象的だったのは、描線の反応速度とペン先の安定感です。
X3 Proペンは、筆圧を少し変えるだけで線の太さや濃淡が滑らかに変わり、まるで本物の筆のような表現が可能でした。
筆圧の立ち上がりが自然で、強く押し込まなくても反応してくれるため、長時間の作業でも手首や指の疲労が少ないと感じました。
ペン先の沈み込みが適度に抑えられており、カツカツとした硬さがないので、柔らかい描き味が持続するのも好印象でした。
有機ELの発色は非常に豊かで、特に黒の表現が深く沈むようで、作品全体のコントラストを心地よく整えてくれます。
細部の彩度が高くても不自然に見えず、色の階調が繊細に表現されるため、デジタルペイントの魅力をより強く感じられました。
また、マルチタッチ対応によるズームや回転操作が滑らかで、作業中のリズムを崩さないのがありがたい点でした。
指先の動きに対する反応がスムーズで、意図しない動作が起こりにくいので、思考を中断せずに作業を続けられました。
ディスプレイの表面処理も適度な摩擦感があり、ペン先がすべりすぎず、しっかりと紙に描いているような手応えを感じました。
特にラフスケッチや下描きをする際に、この手触りが集中力を保たせてくれます。
映像面では、光が目に優しく、色の階調が柔らかく感じられるため、長時間の作業でも目が疲れにくいと感じました。
背面のデザインや筐体の質感にもこだわりが見え、角の丸みやスタンドの安定感など、全体の仕上がりが上品でした。
冷却音や動作音もほとんど感じられず、静かな環境でも気持ちよく使えます。
ソフトウェアの設定画面もシンプルで、筆圧やショートカットの調整がスムーズに行えました。
色調整機能も備わっており、環境光に合わせて明るさを微調整できる点も安心でした。
全体として、機能の過剰さではなく、描く行為を支えるための自然さが際立っており、「描くことを邪魔しない静かな性能」を感じさせる一台でした。
静けさと操作性の両立を求める方は、ぜひ製品ページで仕様を見てみてください。
→XPPen Artist Ultra 16 OLED 4K 有機EL ペンタブレット
レビュー気になった点
非常に完成度の高いペンタブレットではありますが、いくつか気になる部分もありました。
まず、OLEDパネル特有の焼き付きに関しては、やはり少し不安を感じました。
長時間同じUIを表示し続けると、うっすらと残像が出ることがあるため、作業中に頻繁にインターフェースを切り替えたり、休憩を挟むように意識しました。
これは有機ELの特性上避けがたい部分ではありますが、できれば自動スリープ機能や画面保護設定の改善があると嬉しいと感じました。
また、4K解像度ゆえにケーブル接続の帯域がシビアで、一部の古いノートパソコンでは安定しにくい場面がありました。
USB-C接続の場合でも、給電と映像を兼ねるポートが限られているため、別途アダプタやハブを用意する必要があり、初期セットアップ時に少し戸惑いました。
さらに、本体サイズが15.6インチと程よい大きさではありますが、設置スペースを確保しないと手首の動きが制限されやすく、作業台の高さやスタンドの角度調整が重要に感じました。
スタンドの角度調整機構はしっかりしているものの、もう少し細かく段階を設定できるとさらに快適だと思いました。
また、マルチタッチの反応が非常に敏感なため、時折ペンを持ち替えた瞬間にキャンバスがわずかに動くことがあり、ほんの少し調整の余地を感じました。
描画中のペン精度は高いものの、稀にドライバ設定を変更した際に再起動が必要なケースもあり、システムとの親和性がもう少し向上すればより安心して使えると感じました。
ペンの持ち心地については軽量で扱いやすい反面、長時間握ると少し滑りやすくなることがあり、グリップの素材がもう少し吸いつくような質感だと理想的だと思いました。
その他では、色表現が非常に美しい一方で、環境によっては輝度が高すぎて白飛びして見える場面もあり、もう少し輝度の下限が下げられると夜間作業が快適になりそうです。
どの点も致命的ではなく、全体としての完成度を損なうものではありませんが、「もう少しここが柔らかければ」という細やかな改善が、次のモデルで期待される部分です。
まとめ
XPPen Artist Ultra 16は、デジタルで描くという行為を静かに豊かにしてくれる道具でした。
4K有機ELディスプレイの美しさは単なる高解像度ではなく、光そのものが絵の中に溶け込んでいくような感覚を与えてくれます。
ペンの書き味も自然で、手を動かすたびに描線が素直に反応し、制作の流れを妨げない心地よさがありました。
マルチタッチ操作の直感性と、ペンの繊細な感度が組み合わさることで、デジタルでありながらも、まるで手描きのような温かみを感じることができました。
どんなに細かいディテールでも、OLEDの発色がそれを丁寧に支え、色の重なりを自然に映し出してくれます。
使用していると、道具というよりも「創作空間の一部」として存在してくれるような印象があり、机の上が穏やかな雰囲気に変わるようでした。
もちろん、細かな改善の余地も感じましたが、それ以上にこのペンタブレットがもたらす静けさと安定感が魅力的でした。
描くという行為に寄り添うような優しさがあり、長い時間を共にしたいと思わせてくれる存在です。
創作に集中したい人や、色の美しさにこだわりたい人にとって、この製品は信頼できる相棒になると感じました。
商品が気になったという方は、下記のリンクからストアページに飛んでみて下さいね。
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XPPen Artist Ultra 16 OLED 4K 有機EL ペンタブレット
皆様の生活が少しでも豊かになりますように。
では、また次回の更新でお会いしましょう。