どうも、Soranekoです。
手元にDell AW2725D 26.7インチ 有機EL Alienware ゲーミングモニターを置いてしばらく使っていると、まずは表示される映像の落ち着きと滑らかさが印象として残りました。
QD-OLED の特徴でもある深い黒がしっかりと沈み込み、その上に重なる色が無理なく自然に浮かび上がるので、初めて画面を点けた瞬間から、これまで使っていたモニターとは質感が違うという感覚がありました。
特に暗い背景に細い線が走るような場面では、それぞれの要素が重なり合うときの濁りが少なく、くっきりしすぎず、しかし曖昧にもならずという独特のバランスが保たれていて、視線が画面の中を動くにつれて動きの流れが素直に伝わってきます。
反応の速さも特徴で、0.03ms の応答速度と280Hz の組み合わせは、数字で聞くよりも実際に触れたほうがその意味がよく分かります。
カーソルを動かしたときの軌跡や、画面上で細かい要素が切り替わる瞬間が、余分な残像をほとんど残さずにそのまま視界へ吸い込まれていくので、操作そのものが軽くなるような感覚があります。
また映り込みを抑える非光沢のコーティングも、強く主張しないまま役に立っている印象で、日中の明るい部屋でも視認性が途切れにくく、背景の反射が気になりにくいぶん内容に集中しやすくなります。
ただしOLED特有の輝度の控えめな性質はそのまま残っていて、本体のピークがHDR時に高めに伸びる一方、通常の明るさは落ち着いています。
そのため、明るい部屋での作業よりも、やや照明を抑えた環境のほうが画面の質感が自然に感じられることが多く、使う環境によって印象が変わるモニターでもあります。
色域の広さは作業や映像を問わず扱いやすく、DCI-P3 がほぼカバーされているため、どの場面でも色の階調が滑らかに連なります。
過剰に派手さを強調せず、輪郭だけが強くなるようなこともないので、長時間眺めていても疲れが前面に出てこず、視線が自然に画面へ戻っていくような柔らかさがあります。
スタンドの調整幅も十分で、縦回転ができるのは特に作業用途で便利です。
高さも無理なく合わせられるため、姿勢に合わせて細かく調整すれば、視線が水平に保ちやすくなり、表示される内容の見え方にも落ち着きが生まれます。
全体として派手さよりも質感の安定を優先している印象が強く、日常の中で触れる時間が長いほどこのモニターらしさがゆっくりと染み込んでくるように感じられました。
では、ここからは簡単に商品レビューに入っていきたいと思います。
簡単レビューを読まず飛ばしたいせっかちな人はこちらから↓
Dell AW2725D 26.7インチ 280Hz QD-OLED 有機EL Alienware ゲーミングモニター
Dell AW2725D 26.7インチ 280Hz QD-OLED 有機EL Alienware ゲーミングモニター
レビュー良かった点
このモニターを使っていて良いと感じた点は、まず映像の自然さがどの場面でも安定していることでした。
QD-OLED の深い黒は単に暗いだけではなく、背景としての存在感が一定に整っているので、上に重なる色の階調が滑らかに連続し、細かな模様や微妙なトーンの変化が素直に見えるようになります。
HDRコンテンツでは、その暗部の沈み込みと明るい部分の伸び方が落ち着いていて、急激にコントラストが跳ね上がるのではなく、段階を踏んで移り変わるような穏やかな表現が続くため、強調しすぎることなく映像の情報が頭に入ってきます。
最大280Hzのリフレッシュレートは、動きの速いゲームだけでなく普段の操作にも影響を与えていて、ウィンドウを動かしたりスクロールしたりするだけでも、画面との間にわずかな重さが残る場面が減ります。
応答速度0.03msという数値通り、動くものの輪郭がほぐれずにそのまま進んでいくので、操作と描写の間の違和感が少なく、視線を追従させるときに迷いが生まれにくいのが印象的でした。
G-SYNC Compatible や FreeSync Premium Pro への対応も動作の滑らかさに影響していて、負荷の高い場面でも画面の割れや小さな揺れが出にくく、場面ごとにフレームレートが上下するときでも視覚的な乱れが抑えられています。
特に水平移動の多いゲームでは、画面全体の流れが揃うことで、一つひとつの動きが追いやすくなり、集中が途切れにくくなりました。
非光沢コーティングは派手ではありませんが効果的で、部屋の照明が映り込みとして乗ってくる場合でも画面の奥行きが損なわれず、内容が途切れずに見えることが多く、反射が気になって姿勢を変えるような場面が減りました。
色域の広さも扱いやすく、DCI-P3をほぼカバーすることで、鮮やかさと落ち着きのバランスが保たれています。
派手に見せるための強調ではなく、自然に伸びる色の階調が続いていくので、映像が濃くても疲れが出にくく、写真や動画の確認作業でも色の偏りが強く出る印象がありませんでした。
スタンドの調整幅は実用性が高く、高さだけでなく回転や傾きにも余裕があるため、机の上の環境に合わせて細かく位置を整えられます。
縦表示ができることは意外と便利で、長い文章や縦に伸びるデータを扱う場面では表示領域が素直に使いやすくなり、作業が中断されにくくなりました。
また、OLEDでありながら焼き付きに対する保証が用意されている点は安心感があります。
長時間表示する作業を行うときでも、ある程度の配慮がされていることで取り扱いが難しく感じる瞬間が減り、普段のペースで使いやすくなる印象があります。
総じて、このモニターは性能の高さが前に出すぎず、触れている時間に自然に馴染んでいく点が良さとして強く残りました。
レビュー気になった点
気になった点としてまず挙げられるのは、OLED特有の輝度の性質がそのまま残っていることでした。
HDR時のピークは十分に伸びるものの、通常の明るさは控えめで、日中の明るい部屋や窓際では画面がやや沈んで見えることがあり、内容を細かく読み取る際に少し目を凝らすような瞬間があります。
落ち着いた表示そのものは疲れを抑える方向に働きますが、照明条件によってははっきり見えない場面が出るため、環境づくりが必要になる印象でした。
また、解像度がWQHDにとどまっている点も、用途によっては気になる部分になるかもしれません。
26.7インチというサイズではWQHDで十分に密度は感じられる一方、写真編集や細部の識別が必要な作業では、4Kほどの細かさは得られず、表示領域を広く使いたいときには少し物足りさが出る場面もあります。
入力端子についても、HDMI×2とDP1.4が揃っているため一般的な接続には十分ですが、最近増えているUSB-C入力と給電に対応していない点は、ノートPCとの接続を一本化したい場合に少し惜しい印象です。
モニター側のUSBハブは便利ですが、映像入力と給電をまとめられると環境がすっきりすることが多く、この構成だとケーブルが増えることがあります。
スタンドの調整幅は優れているものの、モニター本体と台座の大きさはやや存在感があり、奥行きの浅い机では前後のスペースに制限が出る可能性もありました。
縦回転ができる利点は大きいものの、机の奥行きが限られている場合には、位置調整の工夫が必要になり、全体を自然に配置するにはスペースが求められます。
OLEDパネルである以上、焼き付きのリスクは完全には避けられないため、保証があるとはいえ、長時間同じ画面を固定したままにする場面では多少の配慮が必要になります。
一般的な使用で問題が出ることは少ないと思われますが、特に明るい固定要素が続く場面では、意識的に休ませるなどの運用が求められる点は、液晶パネルとは違う扱い方になります。
また、SDRの中間輝度が落ち着いているため、階調がやや控えめに感じられる素材もあり、写真や映像の明るさを判断するときに癖を掴む必要がある場面もありました。
全体として完成度は高く扱いやすいモニターですが、環境との相性や使用スタイルによって気になる部分が出ることもあり、特に明るい場所や固定表示の多い作業では少し注意を払う必要があると感じました。
まとめ
使い続けてみると、このモニターは派手な演出で魅力を示すのではなく、日常の中で自然に寄り添うような安定感を持っていることが分かりました。
QD-OLED の黒の深さと色の滑らかさは、長時間向き合っていても負担が少なく、映像が過剰に強調されずに静かに整っていく感覚があります。
280Hz の滑らかさと0.03ms の応答速度は、動きの速い場面でも視線の流れを途切れさせず、普段の操作でも手の動きに画面が素直についてくるような軽さがありました。
非光沢の処理は強く主張するわけではありませんが、映り込みを抑えることで映像の奥行きを保ち、環境が変わっても落ち着いた表示を維持してくれます。
WQHDという解像度は現実的で扱いやすく、26.7インチというサイズとの相性も良いため、作業でもゲームでも自然な距離感が保たれます。
スタンドの調整幅は姿勢に合わせやすく、縦表示の柔軟性も含めて、日常の中で使い方を変えながら向き合える点が心地よく感じられました。
気になる部分はいくつかあるものの、全体としては質感の整った表示が続き、触れている時間がそのまま快適さにつながっていくモニターだと感じます。
強く印象を押し付けるわけではなく、環境の中で静かに存在感を持ち続ける製品で、日々の作業やゲームに自然に馴染むような落ち着いた使い心地が残りました。
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Dell AW2725D 26.7インチ 280Hz QD-OLED 有機EL Alienware ゲーミングモニター
皆様の生活が少しでも豊かになりますように。
では、また次回の更新でお会いしましょう。