どうも、Soranekoです。
高解像度のディスプレイに魅力を感じながらも、どこか“鮮やかすぎる”色や人工的な光の印象に違和感を覚えることがありました。
そんな中でMSI MAG 272UP QD-OLED X24に出会ったとき、まず惹かれたのはその静かな存在感でした。
26.5インチというサイズは、広すぎず狭すぎず、視線を自然に包み込むようなバランスです。
4K UHDの解像度によって文字も映像も粒立ちが際立ち、ひとつひとつの細部がまるで触れられそうなほどに鮮明でした。
特に驚いたのはQD-OLEDパネルの描く黒の深さでした。
一般的なモニターでは暗部がやや浮いて見えることがありますが、このモニターでは黒が本当に“沈む”のです。
まるで夜の空気の中に点在する光を見るような、穏やかで自然なコントラスト。
その中で明るい部分の色が柔らかく輝き、映像全体が立体的に息づいているように感じられました。
HDR対応の映像では光の階調がより滑らかに現れ、暗い場面でも目に刺さらない優しい発色が続きます。
長時間見続けていても目の疲れが少なく、ブルーライトを抑えた設計の安心感もありました。
仕事の合間に動画を流していても、画面がまぶしく感じることがなく、映像を自然に受け止められるのが印象的でした。
これまで「性能の高さ=刺激の強さ」と感じていたモニターの印象が、このモデルを通して静かに覆されていくようでした。
滑らかさと落ち着きが両立する感覚が新鮮で、使うほどに“心地よい映像”という言葉の意味を考えさせられました。
では、ここからは簡単に商品レビューに入っていきたいと思います。
簡単レビューを読まず飛ばしたいせっかちな人はこちらから↓
MSI QD-有機EL 26.5インチ 4K UHD 240Hz ゲーミングモニター MAG 272UP
MSI QD-有機EL 26.5インチ 4K UHD 240Hz ゲーミングモニター MAG 272UP
レビュー良かった点
まず、このモニターの最大の魅力は「光の表現が自然である」という点に尽きると思いました。
QD-OLEDパネル特有の鮮やかさがありながらも、それが決して派手にならず、どのシーンでも穏やかに馴染むのです。
色彩が繊細に階調を保ちながら広がり、特に写真や映像の肌のトーンが柔らかく感じられました。
黒の沈み込みが深いため、明るい部分の輪郭が際立ち、コントラストがありながらも刺々しさがない。
まるで光が空気の中に溶けていくようでした。
240Hzのリフレッシュレートと0.03msという応答速度は、動きのあるシーンでその真価を発揮します。
映像の流れが驚くほど滑らかで、視線の移動に合わせて世界が自然に動く感覚。
FPSやレースゲームでは細部の変化が瞬時に見えることで、映像そのものへの集中度が高まりました。
動きの残像がほとんど感じられず、映像が流れるというより“現れる”ように感じたのは印象的でした。
また、視野角が広く、どの角度から見ても色や明るさの変化が少ない点も快適でした。
机の上で角度を調整したり、姿勢を変えながら作業をしても、映像の印象がほとんど変わらないのです。
これにより、作業や鑑賞中の没入感が長く続きました。
さらにUSB Type-CやHDMI 2.1など、接続面の充実も大きな安心要素でした。
特にType-C経由での映像入力が可能なため、ノートPCとの組み合わせもスムーズです。
スタンドの可動範囲も広く、高さや角度を微調整することで自然な姿勢で使用できました。
ディスプレイ全体の造形も控えめでありながら、上質さを感じさせる仕上がりで、机上に置いたときの静かな存在感が心地よいです。
音がなくても存在の温度を感じるような、そんな印象を持ちました。
そして何より、長時間使用しても疲れにくい点が嬉しいポイントでした。
ブルーライトカット機能の効果に加え、有機EL特有の発光バランスが優しく、明暗の変化が目に自然に伝わることで、心地よい集中が続くのです。
映像を“見る”というより“感じる”時間を与えてくれるような体験でした。
レビュー気になった点
高性能であるがゆえに、いくつか気になる部分もありました。
まず感じたのは、接続ポートの仕様についてです。
DisplayPortが1.4a対応のため、4K解像度で240Hzを出す場合には設定やケーブルの条件によっては帯域制限がかかることがあります。
実際に初期接続時、4K/240Hzを認識させるために設定を少し調整する必要がありました。
これは一度整えば安定しますが、初期導入時に少し戸惑うかもしれません。
また、USB Type-Cポートは映像入力には対応していますが、電力供給(Power Delivery)が控えめである点は注意が必要です。
ノートPCへの給電まで期待して接続すると、思ったほどの充電が得られない場合があります。
使い方によっては、別途電源を確保する方が安心です。
もう一つ感じたのは、QD-OLEDならではの発色の強さが、特定の映像ではやや鮮やかすぎる印象になることがある点です。
特に低輝度の背景に高輝度の光が重なるシーンでは、わずかに輪郭が強調されるように感じました。
ただし、設定の「AIビジョン」機能やカラープロファイルを調整することで十分に緩和できる範囲です。
個人的には「ナチュラル」モードに設定すると最も落ち着いた印象になりました。
さらに、有機ELパネル特有の“焼き付き”に関しても、長期的には少し意識しておきたい部分です。
メーカー保証や保護機能(OLED Care 2.0)があるとはいえ、静止画を長時間表示する用途では時折休ませるなどの配慮が安心につながります。
また、モニター自体が非常に高精細であるため、周囲の環境光が強すぎると映り込みが目立つことがありました。
設置する位置や照明を工夫することで解決できますが、暗めの部屋でこそこのモニターの真価が発揮されるように感じます。
総じて、これらの点はいずれも高性能機ゆえの繊細さであり、丁寧に使うことでむしろ魅力が増す要素でもあります。
設定を自分好みに整える過程も含めて、このモニターと向き合う時間そのものが楽しみの一部のように感じられました。
まとめ
MSI MAG 272UP QD-OLED X24をしばらく使い続けてみて感じたのは、「高性能の先にある静けさ」でした。
性能を誇示するような派手さではなく、映像の中に自然な深みと優しさを宿しているモニターです。
4K UHDと240Hzという数字だけを見れば、ハイスピードな競技向けディスプレイの印象が強いかもしれませんが、実際に使ってみると、それ以上に“映像を穏やかに味わう”という感覚が残ります。
色が滑らかに広がり、黒が静かに沈み、目の前の光景が心地よく溶け込んでくる。
作業やゲーム、映像鑑賞など、どの時間にも落ち着いた余韻が流れました。
設計の丁寧さやスタンドの柔らかな可動、目への配慮まで、全体に人の感覚を大切にしたつくりを感じます。
もちろん細部の調整や設置環境には少し注意が必要ですが、それもまたこのモニターとの“付き合い方”の一部のように思えました。
長く使うほどに映像が自然と寄り添い、日々の時間が少し豊かに感じられる、そんな存在でした。
MSI MAG 272UP QD-OLED X24は、ただの高性能モニターではなく、映像と穏やかに向き合うための静かな相棒のようでした。
商品が気になったという方は、下記のリンクからストアページに飛んでみて下さいね。
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MSI QD-有機EL 26.5インチ 4K UHD 240Hz ゲーミングモニター MAG 272UP
皆様の生活が少しでも豊かになりますように。
では、また次回の更新でお会いしましょう。