どうも、Soranekoです。
最初に箱を手に取ったとき、MINISFORUM X1 Pro 370 ミニPCは想像していたよりもずっと静かな佇まいだと感じました。
高性能CPUやAI機能といった言葉から受ける尖った印象とは異なり、外観は控えめで、机の上に自然に置けるサイズ感でした。
筐体は無駄な装飾がなく、手で触れたときの金属の質感も落ち着いていて、日常の作業空間にすっと溶け込みそうだと思いました。
小型PCというと妥協の塊のように受け取られがちですが、このX1 Pro 370は最初の印象からして「小さいから仕方ない」という空気を感じさせませんでした。
背面や側面に並ぶ端子を眺めていると、ミニPCとは思えないほど余裕のある構成で、HDMIやDisplayPort、USB4がきちんと役割を分担して配置されている点に、使う側の視線が意識されているように感じました。
特にUSB4が2基あることで、映像出力や周辺機器の拡張に対する不安が自然と薄れていく感覚がありました。
内部にAMD Ryzen AI 9 HX 370を搭載していると聞くと、性能重視で扱いにくいのではと身構えてしまいがちですが、ベアボーンという形で自由にメモリやストレージを選べる点も含めて、必要以上に構えなくていい存在だと感じました。
自分の用途に合わせて構成を考えられる余地があることで、完成品PCにはない距離の近さが生まれているように思います。
さらに、Wi-Fi 7やBluetooth 5.4、5Gbps対応の有線LANが2基用意されているという仕様を見ると、単なる作業用の小型PCにとどまらず、ネットワークを軸にした使い方も視野に入れて設計されていることが伝わってきました。
AI PCという言葉も、どこか遠い未来の話ではなく、Copilotボタンの存在によって、日常の延長線上にそっと置かれている印象です。
押せばすぐに呼び出せるというシンプルさが、特別な知識を必要としない道具としての安心感につながっているように感じました。
全体を通して、このミニPCは性能を誇示するための存在ではなく、作業や趣味の時間を邪魔せず支える道具として振る舞おうとしているように見えました。
小さな筐体の中に詰め込まれたスペックを意識するよりも、机の上に置いたときの収まりの良さや、接続の自由度、触れたときの感触が先に印象に残る点が、この製品の入口としてとても自然でした。
では、ここからは簡単に商品レビューに入っていきたいと思います。
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MINISFORUM X1 Pro 370 ミニPC
レビュー良かった点
使い始めてまず強く印象に残ったのは、筐体サイズからは想像しにくい余裕のある操作感でした。
MINISFORUM X1 Pro 370 ミニPCというフルネームから受ける情報量の多さに負けず、実際の使用感はとても素直で、電源を入れてから作業に入るまでの流れが滑らかでした。
AMD Ryzen AI 9 HX 370を搭載していることで、アプリの立ち上がりや画面切り替えがもたつく感覚はほとんどなく、複数の作業を並行しても操作が軽やかに続く点は安心感につながりました。
高性能CPUを搭載したミニPCは発熱やファン音が気になることもありますが、このX1 Pro 370は耳障りな主張をせず、作業に集中しやすい空気を保ってくれました。
キーボード入力中に気が散らない静けさは、数字に表れにくい価値だと感じました。
内蔵GPUのRadeon 890Mも印象的で、映像表示が滑らかで色の出方も自然でした。
高解像度の外部ディスプレイにつないだ際も、文字がにじむ感じがなく、長時間画面を見ていても目が疲れにくい印象でした。
HDMI 2.1やDisplayPort 2.0、USB4といった映像出力の選択肢が豊富な点も、使い手の環境に柔軟に合わせられる良さがあります。
どの端子を使うかで迷うことはあっても、足りないと感じる場面はありませんでした。
メモリとストレージを自分で選べるベアボーン仕様も、この製品の魅力を大きく広げていると感じました。
DDR5-5600MHz対応で最大128GBまで積める余地があることで、用途を限定せずに構成を考えられますし、PCIe 4.0対応のSSDスロットが複数用意されている点は、後からの拡張を前提にしても心強い要素でした。
初期構成に縛られず、自分の使い方に合わせて組み上げられる自由度は、完成品PCにはない楽しさがあります。
ネットワーク周りの仕様も実用的で、5Gbps対応の有線LANが2基あることで、単なる個人利用にとどまらず、少し踏み込んだ使い方も想像しやすくなりました。
Wi-Fi 7とBluetooth 5.4に対応しているため、無線環境でも速度や安定性に対する不安が少なく、デスク周りをすっきり保ちたい人にも向いていると感じました。
Copilotボタンの存在も、派手さはありませんが便利でした。
キーボード操作を中断せずにAI機能へアクセスできる点は、作業の流れを途切れさせにくく、特別な操作を覚えなくていい気軽さがあります。
全体として、X1 Pro 370はスペックの高さを前面に押し出すよりも、触れたときの感触や操作の一貫性を大切にしている印象でした。
小型PCでありながら妥協を感じさせない設計と、日常の作業に自然に寄り添うバランス感覚が、この製品を安心して使える存在にしていると感じました。
レビュー気になった点
触れていく中で全体的な完成度の高さは感じられた一方で、少し惜しいと感じる部分もいくつか見えてきました。
MINISFORUM X1 Pro 370 ミニPCは性能や拡張性に余裕がある分、初めて手にする人にとっては情報量がやや多く、最初の構成判断に迷いやすい印象がありました。
ベアボーン仕様という自由度の高さは魅力ですが、メモリやSSDの選択肢が広いからこそ、どの組み合わせが自分にとって最適なのかを事前に考える必要があり、気軽に箱から出してすぐ使いたい人には少しハードルを感じさせるかもしれません。
内部構成を理解している人にとっては楽しさにつながる部分ですが、PCに詳しくない場合は慎重さが求められると感じました。
筐体デザインについても、落ち着きがあって好印象な反面、外観からは性能の高さが伝わりにくい部分があります。
良く言えば控えめですが、もう少し所有感を刺激するようなアクセントがあっても良かったのではと思いました。
特に高性能なAI対応PCという位置づけを考えると、視覚的にそれを感じられる要素が少ない点は好みが分かれそうです。
端子類が豊富に用意されている点は安心感がありますが、その分背面や側面がやや情報過多に感じられ、ケーブルを多く接続した際には見た目が雑然としやすい印象もありました。
小型筐体ゆえに仕方ない部分ではありますが、配線をすっきりまとめたい人は工夫が必要だと感じました。
冷却面についても、大きな不満があるわけではないものの、高性能CPUを搭載していることを考えると、本体に触れた際の温もりが少し気になる場面がありました。
静かさを重視した設計の影響なのか、冷却と静音性のバランスがやや静音寄りに振られている印象で、環境によっては余裕を持たせた設置場所を考えたくなります。
設置の自由度が高いミニPCだからこそ、放熱スペースへの配慮は意識しておいた方が良さそうです。
Copilotボタンについても便利ではありますが、使い道が明確でない人にとっては存在感が中途半端に感じられるかもしれません。
誤って触れてしまう位置ではないものの、普段AI機能をあまり使わない場合には活用場面が限定され、宝の持ち腐れのように思える可能性もあります。
また、ネットワーク機能が充実している一方で、それを活かしきれる環境を整えていないと性能の一部が眠ったままになる点も気になりました。
5Gbps対応の有線LANやWi-Fi 7は魅力的ですが、周辺機器や回線側が対応していなければ違いを体感しにくく、将来性を見据えた仕様である分、現状では過剰に感じる人もいそうです。
全体を通して、X1 Pro 370は高い完成度を持ちながらも、使い手の知識や環境によって評価が左右されやすい側面を持っていると感じました。
性能を引き出すためには事前の理解や準備が求められる点が、この製品の少し慎重に向き合いたい部分だと思いました。
まとめ
全体を振り返ると、MINISFORUM X1 Pro 370 ミニPCは、性能と日常性の距離感がとても穏やかに整えられた一台だと感じました。
高性能なCPUやAI機能、拡張性の高い内部構成といった要素を前面に押し出しすぎることなく、机の上に置いた瞬間から自然に使い始められる点が印象的でした。
小型PCという枠の中で、妥協を感じさせない処理能力や接続性を確保しながらも、操作感や静けさ、触れたときの安心感といった感覚的な部分が丁寧に整えられていることで、特別な機材というよりも日常の道具として受け入れやすい存在になっていると思います。
ベアボーン仕様による自由度の高さは、使い手の工夫次第で幅広い用途に寄り添える余白を生み出しており、自分の環境に合わせて組み上げる楽しさも含めて、この製品の価値を形づくっているように感じました。
ネットワークや映像出力の充実度、CopilotボタンによるAI機能への自然な導線も、派手さはないものの確実に使い勝手を底上げしています。
一方で、性能を引き出すにはある程度の理解や準備が必要な側面もあり、その点を前向きに楽しめる人ほど、このミニPCの良さを深く味わえる印象です。
結果として、X1 Pro 370は作業や趣味の時間に静かに寄り添い、必要な場面ではしっかり応えてくれる、頼りすぎず軽視もしない絶妙な距離感を保った存在だと思いました。
日常の中に無理なく高性能を取り入れたい人にとって、長く机の上に置いておきたくなる一台だと感じました。
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皆様の生活が少しでも豊かになりますように。
では、また次回の更新でお会いしましょう。