どうも、Soranekoです。
Artisul D22S を手にしたとき、まず感じたのは「大画面の安心感」でした。
21.5インチというサイズは、一般的な液タブよりも余裕があり、全体を使って描くことができる解放感があります。
筆を動かしたときの感触は素直で、ペン先が紙に触れているような軽い抵抗を感じる一方で、線が滑らかに伸びていく感覚もあります。
IPS液晶ならではの柔らかい発色が、色味を優しく見せてくれて、どの角度から見ても彩度が落ちにくい点も印象的でした。
最初に画面を点けた瞬間、発色のやわらかさに少し驚きがあり、長時間使っても目が疲れにくそうだと感じました。
描画ソフトを起動し、軽くスケッチをしてみると、8192レベルの筆圧感知が細やかに働き、細線から濃淡の強いストロークまで自然に表現できます。
特に気に入ったのは傾き検出の感度で、ペンをわずかに傾けただけで線の表情が変わり、鉛筆やブラシのような質感が出せました。
ペンはバッテリー不要タイプなので、充電の手間がなく、取り出してすぐ描ける軽快さが心地よいです。
付属スタンドは無段階で角度を調整でき、作業姿勢に合わせて微調整ができるため、机上での安定感も高く感じました。
大画面ゆえの重量感はありますが、そのぶん設置すると動きにくく、しっかりと固定される印象です。
セットアップも難しくはなく、HDMIとUSBケーブルを接続し、ドライバをインストールすればすぐに使い始められました。
設定画面で筆圧カーブを少し調整するだけで、線の感触が手に馴染み、ペン操作のストレスがなくなっていきました。
作業を進めるうちに、線を引くこと自体が楽しく感じられるようになり、ペンが画面上を走るたびに、自分の手の動きがそのまま映像化される感覚に近い心地よさがありました。
全体的に、描き出す動作を邪魔しない静けさと、やわらかな反応性を両立している印象を受けました。
では、ここからは簡単に商品レビューに入っていきたいと思います。
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Artisul D22S 大画面液晶 8192レベル筆圧 ペンタブレット
Artisul D22S 大画面液晶 8192レベル筆圧 ペンタブレット
レビュー良かった点
Artisul D22S の良さは、まずその描画体験の素直さにあります。
21.5インチというサイズは、単に大きいだけではなく、筆を長く動かせる余裕を与えてくれます。
小型液タブでは画面の端にすぐ達してしまうことがありますが、このサイズならストロークを伸ばして描けるため、腕全体で線を引く感覚が自然に得られます。
IPS液晶による色再現は穏やかで、発色が強すぎず、原稿を長時間見つめても目が疲れにくいのが嬉しいところです。
Adobe RGB 76%というカバー率は数字だけ見ると高級機ほどではありませんが、実際に見た印象は非常にバランスがよく、色が偏らず安定しているように感じました。
特にスキントーンや淡い影の階調が自然に出る点は好印象です。
描画中に気づいたのは、ペンの反応速度がとても滑らかで、ラグを意識することがほとんどないという点です。
レポートレートが266PPSという仕様どおり、線が遅れずについてきてくれるので、直感的に線を走らせることができます。
8192レベルの筆圧感知も素直で、軽いタッチで薄く、力を込めるとしっかり濃くなる変化が気持ちよく、まるで紙に描いているような感触がありました。
ペンの重さも程よく、バッテリーがないため軽量で、長く使っていても疲れを感じにくいのも利点です。
傾き検出が効くおかげで、ブラシを使う際の陰影表現にも深みが出せました。
例えば鉛筆ブラシを選び、ペンを寝かせて描くと、鉛筆の腹で塗るような自然な表現が得られます。
これが思った以上に楽しく、デジタルでありながらアナログに近い感覚が味わえます。
さらに、付属のスタンドが無段階調節式である点も快適でした。
作業の姿勢を変えるたびに微妙な角度調整ができるため、肩や首への負担を抑えながら描けます。
スタンドは金属製でしっかりしており、ペンタブを押してもぐらつきが少ないです。
全体的な筐体の作りも堅牢で、側面の仕上げや質感に安っぽさはなく、指で触れたときのひんやりした感触が安心感を与えます。
ペンホルダーや替え芯、グローブ、クリーニングクロスなど、付属品が一通り揃っているのも好印象でした。
特に替え芯が10本も付いているのは嬉しいポイントで、消耗を気にせず使い込めます。
ドライバの安定性も良く、Windows環境では主要なソフト(CLIP STUDIO、Photoshop、SAIなど)で問題なく動作しました。
線の入り抜きも自然で、筆圧カーブを自分好みに調整すれば、ペンの感度が一層心地よくなります。
大画面での作業は、下描きから仕上げまでをひとつの画面内で完結できるのも利点で、ズームや回転を繰り返すストレスが少なく、構図全体を見渡しながら作業できました。
結果として、作業効率が上がり、描くこと自体がより楽しくなりました。
レビュー気になった点
使っていて感じた「もう少しこうだったら」と思う点もいくつかありました。
まず、大画面ゆえの設置スペースの確保は意外と重要で、21.5インチというサイズは机の奥行きが狭い環境では圧迫感を感じやすいです。
本体重量も約3.7kgあり、頻繁に位置を変えるには少し重さを感じました。
設置後は安定していますが、設置前にスペースをしっかり確保しておくことをおすすめします。
また、画面はフルラミネーション仕様ではないため、ペン先と描画位置の間にわずかな距離感を感じることがあります。
慣れれば気にならなくなりますが、最初は視差を感じるかもしれません。
筆圧の反応や傾き検出は繊細ですが、ソフトによっては初期設定の段階で筆圧が強く出すぎたり、若干滑りすぎるように感じることがありました。
ドライバの設定で筆圧カーブを調整すれば解消できますが、初回のセットアップ時に少し時間をかけて調整する必要がありそうです。
また、接続方法がHDMI+USBの2本構成である点も、最近のUSB-C一本接続タイプに慣れている人にとっては少し煩雑に感じるかもしれません。
電源アダプターも別途接続が必要なので、ケーブルの取り回しは工夫が要ります。
モニターアームに取り付けるにはVESAマウント対応かどうかの確認も必要で、スタンド以外の設置を考えている場合は一手間かかります。
色域に関してはAdobe RGB 76%という数値どおり、非常に自然で見やすい発色ですが、プロの印刷や正確な色校正を求める用途では少し物足りなく感じることがあるかもしれません。
ただし一般的なデジタルアートや漫画制作、動画イラストなどには十分なクオリティです。
もう一点挙げるなら、スタンド角度の調整範囲は十分ながら、角度を大きく変えるときにやや硬さを感じることがありました。
固定力が強い分、動かす際に力が要る印象です。
加えて、描画面がやや滑らかすぎると感じる人もいるかもしれません。
ペン先の摩擦感を求める場合、表面保護フィルムを追加することで紙のような描き味に近づけることができます。
サポート面では、公式ドライバやFAQが日本語でも用意されていますが、細かなトラブル解消情報は英語ページのほうが充実しており、慣れていないと少し調べにくいかもしれません。
とはいえ、問い合わせフォームからの返信は比較的早く、メーカーとしての対応は誠実な印象を受けました。
全体としては「この価格帯でこれだけの大画面と筆圧精度を得られるのは魅力的」ですが、設置スペースや初期設定の調整、ケーブル構成など、環境づくりには多少の準備が必要だと感じました。
まとめ
Artisul D22S は、21.5インチの広い描画領域を持ちながら、価格を抑えつつも描き心地の質をしっかり確保している液晶ペンタブレットでした。
描くことに集中できる静けさと、ペン操作に寄り添う反応の柔らかさが心地よく、デジタル作画を自然に楽しめる印象があります。
8192レベルの筆圧と傾き検出が繊細に働き、線の抑揚が豊かに出せるため、スケッチから彩色までを一台で完結できる実用性があります。
スタンドの調整性も高く、姿勢を整えながら穏やかに作業を続けられる点も嬉しいところです。
フルラミネーションでない点やケーブル接続の煩雑さはありますが、その分メンテナンス性が高く、構造が安定している安心感があります。
液晶の発色はやわらかく、彩度が自然なので、長時間作業しても視覚的な疲れが少なく、穏やかな集中時間を保てます。
全体として、Artisul D22S は高価な上位機種に迫る描画体験を、手に届きやすい価格で提供してくれる誠実な製品だと感じました。
大画面でのびのびと描きたい人、初めて本格的な液タブを導入したい人にとって、安心して選べる選択肢のひとつだと思います。
描く時間を静かに支えてくれる、穏やかな存在感を持った1台でした。
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Artisul D22S 大画面液晶 8192レベル筆圧 ペンタブレット
皆様の生活が少しでも豊かになりますように。
では、また次回の更新でお会いしましょう。